クロマグロ当歳魚の標識放流調査

~標識の回収に御協力をお願いします

放流調査の実施について

ポスター(クリックすると拡大します) 国際水産資源研究所(旧 遠洋水産研究所)では、クロマグロに標識を装着して放流・再捕する調査を行っています。これは、農林水産省の「太平洋クロマグロの管理強化についての対応」の施策の一環で、現在は水産庁の国際資源評価等推進事業の一環として当研究センターが委託されて2011年7月から実施しているものです。この調査では、クロマグロの未成魚の死亡率の早期把握と、移動や成長に関する知見を得ることで、クロマグロの資源管理を迅速かつ高精度に実施するための体制を構築することを目的としています。過去には、同様の調査によって対馬沖で放流したクロマグロが太平洋を横断することなどが明らかにされています(クロマグロの回遊を科学する)。

 標識は、高知県土佐湾での曳縄漁業で漁獲されたクロマグロ未成魚に装着して放流しています。標識には、当研究センターで標識したマグロであることの目印となる通常標識(図1)もしくは、マグロが泳いでいた深度と水温を記録する記録型標識(図2)が装着されています。いずれの標識についても、標識が回収され、回収していただいた方に再捕したマグロの体長・体重や再捕場所を伺うことで初めて貴重なデータとなります。ご理解とご協力をお願いいたします。

お願い

 下図(図3)のように、背中の第二背鰭付近にオレンジ色の通常標識(図1)、もしくは小さな機械(記録型標識:図2)がついた魚を見つけた際には、それらを引き抜いて、標識と発見した日時・場所(緯度・経度・漁場名)・魚の大きさ(尾叉長・体重)などの情報をわかる範囲で報告していただきますようお願いいたします。当センターで用いた標識には以下の刻印があります。

エンヨウスイサンケンキュウショ Tel(+81)54-336-6039

  NRIFSF, FRA, SHIZUOKA 424-8633, JAPAN

 また、大部分の標識には標識番号としてN0000~N9999が書かれています。

 これらの標識を発見されましたら、当研究所かお近くの水産試験場、水産普及センター、漁業指導所へご連絡ください。報告の際には、所定の回収用紙(word版pdf版)に可能な限りの情報を記入いただいて標識と一緒に着払いで送付していただきますようお願いしております。

 

図1  使用している通常標識  

 

図2  使用している記録型標識 



図3  標識が装着されたクロマグロ当歳魚(模式図)

 

 

  標識を報告していただいた方にはささやかながら記念品を差し上げております(図4)。記録型標識を報告していただいた場合には、ご希望であれば標識に記録されたデータ(マグロがいつ、どんな深度を遊泳していたか、どんな水温の場所を遊泳していたか等)も差し上げます。

 

図4  標識回収の記念品(T-シャツ:何色か取り揃えておりますので、色やサイズ(M、L、LL)を指定していただければ、なるべくご希望に添えるようにします。)

 

 標識放流調査は、今後も太平洋クロマグロ資源を持続的に利用していくために必要な調査ですので、ぜひご理解とご協力をお願いいたします。

 

クロマグロの標識の送付先・問い合わせ先

独立行政法人 水産総合研究センター 国際水産資源研究所 (旧 遠洋水産研究所)

 くろまぐろ資源部くろまぐろ資源グループ

〒424-8633 静岡県静岡市清水区折戸5-7-1

TEL:054-336-6039 FAX:054-335-3642

担当者: 岩田、藤岡、大島

 

~調査状況~

これまでの放流、再捕尾数