研究成果情報(遠洋漁業関係)
遠洋水域における大型外洋性いか類の資源開発
[連絡先] 0543-36-6056 [部会名]水産 [専門]資源評価 [対象]いか類 [分類]普及
[成果の内容・特徴] 1 いか釣り調査の結果、漁獲物の大部分はトビイカであった。トビイカは調査を行った北部インドほぼ全域に出現し、アラビア海北部で豊富に見られた(図1)。最高の漁獲は1夜(4時間の操業)で2トンであった。 2 トビイカには大型(最大外套長49cm)、中型、矮小型が認められ、これら3型は発光器の有無、ヒレの形態、肥満度などにより明瞭に区別された(図2)。大型はアラビア海北部に固有、中型はアラビア海北部を除くインド洋に普遍的に分布し、矮小型は希であるが赤道域を中心に分布していた。 3 プランクトンネットによる調査結果では、トビイカが頭足類の全採集個体数の約70%を占め、アラビア海北部とモルジブ諸島付近で多く見られた 4 人類の直接の食用資源としていか類が満たすべき要件は、(1)食用に適した肉質であり、(2)体の大きさが中型ないし大型で、(3)資源量が大きく、(4)一生のある時期には漁獲が可能な集群を作るのでなければならない。今回の調査の結果、インド洋のトビイカは(2)~(4)上記の条件をほぼ満足することが示された。また、肉質については専門機関に研究を依頼している。 [その他] 研究課題名: 遠洋水域における外洋性いか類の資源開発 予算区分 : 経常 研究期間 : 平成7~10年度 発表論文等:インド洋特産の大型トビイカ-新資源としての可能性。海洋と生物101(1995年) 目次へ戻る |