第12回談話会報告

演題:アルゼンチンの漁業

    ― メルルーサとイカの資源評価と資源管理 ―

演者:アルゼンチン国立水産研究所 (INIDEP)  Anibal Aubone

場所:遠洋水産研究所大会議室

日時:平成10年12月15日 15:00~15:45



講演の概要:

JICA研修員として当研究所を訪問中のAnibal Aubone氏に、アルゼンチン沖のメルルーサとアルゼンチンイレックスの資源評価と資源管理について紹介していただいた。

メルルーサはADAPTタイプのチューニングVPAで資源評価が行われ、翌年の親魚資源量が一定水準を下回る確率を管理基準として資源管理されている。しかし、近年TACを上回る漁獲が行われ、かつ若齢の漁獲が主体となり資源状態としてはかなり悪くなっている。

アルゼンチンイレックスは漁期前調査により資源量を推定し、漁獲により資源量が漁獲の無い状態に比べ40%になった時点で漁業が打ち切られる。この40%という数値自体に大きな根拠はない。メルルーサ漁業の不振によりトロール船がイカの漁獲もはじめ、大きな問題となっている。

講演後の討論では、メルルーサ漁業の実状や特異な資源管理方式をとっているアルゼンチンにレックスに関する質疑が行われた。

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