曳航式測器による海洋表層構造調査
調査概要
2001年10月
瀬川恭平*・市川忠史**・田中照喜***・亀田卓彦*
(*遠洋水研高緯度研 **中央水研生物生産研 ***株式会社エス・イー・エイ)
*説明のため、7月と9月に行われたトライアルの写真を一部使用しています。
■期間
2001年10月09日〜10月15日 7日間
10月 9日15時 清水出港
10月15日 9時 清水入港
■目的
2001年4月に竣工した遠洋水産研究所の調査船「俊鷹丸」には、曳航式の海洋観測機器「VPR」が装備されています。VPRを深度を変えながら曳航することにより、海の水温、塩分、プランクトンの分布を効率よく観測することができます。
今回の航海では、VPRを曳航したり上下させる速度など、測器を運用する上で必要になる基礎的なデータを収集しました。また、VPRで計測されるプランクトンデータと比較するために、プランクトンネットやOPCを使った観測も行っています。
■VPRについて
VPR(Visual Plankton Recorder)は、曳航体にプランクトン撮影用のCCDカメラとCTD等のセンサーを取りつけた観測機器で、取得された画像をリアルタイムで船上で観察・収録することができます。また、収録された画像を、あらかじめ作成しておいた画像データベースと比較することにより、自動的にカイアシ類、ゼラチン質プランクトン類、デトリタス等に分別して、サイズ、個数を計測できます。
VPRは、1990年代にウッズホール海洋研究所で開発されましたが、当時は映像をビデオ信号として伝送していたため、Video Plankton Recorder の略でこうよばれてきました。俊鷹丸に搭載されているVPRからは、データを完全にデジタルで取り扱う新世代となったので Visual Plankton Recorder の略ということになりました。
−VPR水中ユニット−