第17回談話会報告

演題:シシリにおけるまぐろ・かじき漁業の歴史

演者:Dr.Antonio Dinatale(イタリア・アクアスタジオ研究所所長)

場所:遠洋水産研究所 大会議室

日時:平成11年12月1日 15:00~16:30

講演の概要:

 地中海の漁業は大変古い歴史を持っていること、漁業が多様であること、さらに零細漁業と近代的漁業が混在していることなどの特徴がある。まぐろ漁業等も例外ではなく、地中海に産卵場を持つクロマグロやメカジキは紀元前から伝統的に利用されてきた。クロマグロについてはその水揚げ量の記録が、定置網などの漁法について断片的ではあるが過去数百年間にわたり残されている。これらの記録から、漁獲量は大きな経年変化を示し、これは大まかな資源量の変動を示していると考えられる。メカジキについては、流し網の禁止によって、延縄漁業が主力であるが、海亀等の混獲や小型魚の多獲といった問題がある。また伝統漁法であるメッシナ海峡での突棒漁業は年々衰退しているが、文化的価値が高くその伝統漁法の保存が望まれる。

演者紹介:

 本年度の重点基礎研究の外国人招聘旅費で来日した科学者であり、地中海におけるまぐろ・かじき類の分布・回遊・生態に関する研究のリーダー的存在である。現在、大型浮魚資源研究のイタリア国の代表研究者であり、EUのなかで主要なメンバーとしてICCAT(大西洋まぐろ類保存委員会)やGFCM(地中海漁業委員会)で活躍している。

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